もともとつらつら思考録

浪人生が日に思った事とかを書く(主に読書記録)

2017-01-01から1年間の記事一覧

リテラシーと受験勉強:問題文の中に答えはあるのか問題

受験において現代文という科目は、センスの問題だとか問題文の中に必ず答えはあるとかいう人それぞれあやふやな物言いをされていて、実際大多数の受験生からすると点数が安定するでもない困ったちゃんな科目だ。国語の読み取りの問題は、小学生くらいのころ…

『憲法とは何か』を読んで:Don`t feel,think!

現在高校生の僕にとって冷戦というのは教科書の中での出来事であり、キューバ危機の緊張感もベルリンの壁崩壊のインパクトもあんまりリアルなものとして掴めない。冷たい戦争といわれる所以として、当時ヨーロッパでは軍事力による直接の衝突が起こらなかっ…

『東と西の語る日本の歴史』を読んで:底抜けそこのけおうまは通る

宮台真司曰く、ポストモダンとは、社会を構成する人が皆、その社会が今ある形を取っている必然性は無いということに気付いてしまった時代である。それは国家もまた同様で、日本という国が今ある形を取っている理由も、そうなっているから、ということに他な…

『日本の難点』を読んで:インフルエンザより厄介な感染

ブッコフで50円で買えたのが申し訳なくなるようないい買い物だった。だが万人に勧められるような良い本ではない事は確かだ。Amazonのレビューにも見られるように、著者である宮台真司氏の鼻に付く自慢話も多々ある(あとがきの「本書の全体を読み通すと、叙…

『文系のための数学教室』を読んで

昨日会計の本について書いたと思えば、今日は数学の本について書く。実はおとといの割り算についての謎の記事は、これを書くための布石だったのだが、ドタバタしていて間違えてしまった。 普通、"距離"と聞くと一定のものであると考えがちで、実際家から駅…

『食い逃げされても〜』シリーズを読んで:興味が跳び飛び定まらない

「戦後知識人の最も悪しき性向は、実務や工学の軽視である。」という宮崎哲弥の言葉は、僕の胸を強く打った。知識人だなんておこがましいことは言わないが、実務や工学への興味はまさしくその通りで、自分の無根拠な軽視を恥じた僕は今、会計や法律に関する…

割り算沼〜もがけばもがくほど

自分には現在小6の妹がいるのだが、算数について聞かれると困る時がある。というのも、「なぜ分数の割り算は分母と分子がひっくり返るのか」とか「なぜ距離を速さで割ると時間を求められるのか」とか「1以下の正の数で割るとなぜ値は増えるのか」とかを分か…

童貞でも「純愛と性愛」論争がしたい!

電車内の、映画(小説原作)の公告にこんなものがあった。 「もう一度泣きたい人は書店へ」 この広告のセンス自体は置いておくとして、今日のテーマは、社会と性愛だ。 ブラスト公論 誰もが豪邸に住みたがってるわけじゃない[増補新装版] 作者: 宇多丸 出版社/…

『父と娘の法入門を読んで』:人間に生まれて良かったね

父と娘の法入門 (岩波ジュニア新書 (519)) 作者: 大村敦志 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2005/10/25 メディア: 新書 購入: 3人 クリック: 50回 この商品を含むブログ (26件) を見る 本書は文章がとても平易に書かれていて読みやすい。そしてとても面白…

『大衆教育社会のゆくえ』を読んで:受験を通して考える

センター試験の翌日なので、やっぱり受験勉強についての記事を書きたくなった。子供の数は減っているが、センター試験の現役志願率は過去最高を記録している。世代の中での大学に行きたい人の割合は年々増えているように思える。ということで、こんな本をチ…

懺悔と見せかけて宣戦布告:センター試験の休憩時間に中原中也を読むタイプの人間

無事、センター試験が終了したわけですが、受験は続くよどこまでも。実際は2月の半ばで終わりなのですが、葉隠的生き方とは程遠い「入試のための勉強」には、何だか毎日脳細胞が死滅していってるようでもう疲れてしまいました。 タイトルにもある通り、僕は…