もともとつらつら思考録

浪人生が日に思った事とかを書く(主に読書記録)

アウトサイダーを読んで:生きることを考える機会

アウトサイダー(上) (中公文庫)

アウトサイダー(上) (中公文庫)

アウトサイダー、それは社会秩序の内側に留まることを拒絶する者たち。この本では歴史に名を残した彼らの作品・人生を通じてアウトサイダーとは何か、アウトサイダーはどう救済されるべきかについて書かれている。

様々な人間の思想が分かりやすく要約されていて、つくづくこの世は生き辛いものだと思わされる。アウトサイダーとはある種社会からあぶれた人間群であり、現存する彼らの思想は人生に敗れた者の置き手紙に喩えることができる。しかしそれは、常人(つまりインサイダー)の十億倍は人生について考えた、というより考えなければならなかった人間の思想であり、当然それは生半可な人生論とは文字どおり一線を画した人生論なのだ。

書けることがありすぎて、他に何を書けばいいのか分からない。だが、新しい人生の見方を取り入れることのできる紛れもない名著。