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もともとつらつら思考録

浪人生が日に思った事とかを書く(主に読書記録)

リテラシーと受験勉強:問題文の中に答えはあるのか問題

受験において現代文という科目は、センスの問題だとか問題文の中に必ず答えはあるとかいう人それぞれあやふやな物言いをされていて、実際大多数の受験生からすると点数が安定するでもない困ったちゃんな科目だ。国語の読み取りの問題は、小学生くらいのころ…

『憲法とは何か』を読んで:Don`t feel,think!

現在高校生の僕にとって冷戦というのは教科書の中での出来事であり、キューバ危機の緊張感もベルリンの壁崩壊のインパクトもあんまりリアルなものとして掴めない。冷たい戦争といわれる所以として、当時ヨーロッパでは軍事力による直接の衝突が起こらなかっ…

『東と西の語る日本の歴史』を読んで:底抜けそこのけおうまは通る

宮台真司曰く、ポストモダンとは、社会を構成する人が皆、その社会が今ある形を取っている必然性は無いということに気付いてしまった時代である。それは国家もまた同様で、日本という国が今ある形を取っている理由も、そうなっているから、ということに他な…

『日本の難点』を読んで:インフルエンザより厄介な感染

ブッコフで50円で買えたのが申し訳なくなるようないい買い物だった。だが万人に勧められるような良い本ではない事は確かだ。Amazonのレビューにも見られるように、著者である宮台真司氏の鼻に付く自慢話も多々ある(あとがきの「本書の全体を読み通すと、叙…

『文系のための数学教室』を読んで

昨日会計の本について書いたと思えば、今日は数学の本について書く。実はおとといの割り算についての謎の記事は、これを書くための布石だったのだが、ドタバタしていて間違えてしまった。 普通、"距離"と聞くと一定のものであると考えがちで、実際家から駅…

『食い逃げされても〜』シリーズを読んで:興味が跳び飛び定まらない

「戦後知識人の最も悪しき性向は、実務や工学の軽視である。」という宮崎哲弥の言葉は、僕の胸を強く打った。知識人だなんておこがましいことは言わないが、実務や工学への興味はまさしくその通りで、自分の無根拠な軽視を恥じた僕は今、会計や法律に関する…

割り算沼〜もがけばもがくほど

自分には現在小6の妹がいるのだが、算数について聞かれると困る時がある。というのも、「なぜ分数の割り算は分母と分子がひっくり返るのか」とか「なぜ距離を速さで割ると時間を求められるのか」とか「1以下の正の数で割るとなぜ値は増えるのか」とかを分か…

童貞でも「純愛と性愛」論争がしたい!

電車内の、映画(小説原作)の公告にこんなものがあった。 「もう一度泣きたい人は書店へ」 この広告のセンス自体は置いておくとして、今日のテーマは、社会と性愛だ。 ブラスト公論 誰もが豪邸に住みたがってるわけじゃない[増補新装版] 作者: 宇多丸 出版社/…

『父と娘の法入門を読んで』:人間に生まれて良かったね

父と娘の法入門 (岩波ジュニア新書 (519)) 作者: 大村敦志 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2005/10/25 メディア: 新書 購入: 3人 クリック: 50回 この商品を含むブログ (26件) を見る 本書は文章がとても平易に書かれていて読みやすい。そしてとても面白…

『大衆教育社会のゆくえ』を読んで:受験を通して考える

センター試験の翌日なので、やっぱり受験勉強についての記事を書きたくなった。子供の数は減っているが、センター試験の現役志願率は過去最高を記録している。世代の中での大学に行きたい人の割合は年々増えているように思える。ということで、こんな本をチ…

懺悔と見せかけて宣戦布告:センター試験の休憩時間に中原中也を読むタイプの人間

無事、センター試験が終了したわけですが、受験は続くよどこまでも。実際は2月の半ばで終わりなのですが、葉隠的生き方とは程遠い「入試のための勉強」には、何だか毎日脳細胞が死滅していってるようでもう疲れてしまいました。 タイトルにもある通り、僕は…

2016年の自分を一月一冊で振り返る:そして2017年へ

日ごろからつけている読書ノートを頼りに、2016年の読書遍歴と、どのように興味が変わっていったかを、そして2017年に読みたい本や学びたい学問の分野を書き起こす。 なお基本古本しか読まないうえ、ネットとかで評価されている本しか読まないので今年出た本…

学ばなければ道は見えないのか:赤本の裏表紙問題

玉琢かざれば器を成さず、人学ばざれば道を知らず受験生必携の赤本(教学社より)の裏には、中国の古典である『礼記』よりこんな言葉が引用されている。受験期間中(勉強しているとは言っていない)はブログの更新をやめておこうと思っていたのだが、この言葉を…

ともだち教国家

※『20世紀少年』とこの記事は関係ありません『ともだちはいいもんだ』という歌がある。小学生の頃、クラスで合唱した覚えがあるが、その歌詞が今考えるととんでもないものだった。「ともだちはいいもんだ目と目でものが言えるんだ(中略)いつでもどこでも君を…

まだまだ読書と知識の話

26世紀青年 [DVD]出版社/メーカー: 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン発売日: 2009/10/02メディア: DVDこの商品を含むブログを見る 『26世紀青年』という、余りにもアホな邦題(原題は『idiocracy』で、直訳すると『アホ主義』といったと…

合理的に好き

「生理的に嫌い」というフレーズは使い古されてるだけあってやはり便利なもので、「嫌い」というネガティヴな感情に理由付けをしなくて済む。この生理的に嫌われる要素を挙げてみると、例えば顔とか清潔感とかオーラとかだったりするわけで、それは天が与え…

また読書と知識の話

東京に行くと、大きな書店へと行くのがすっかり慣習になってしまっていた。御茶ノ水の三省堂書店、新宿の紀伊国屋、渋谷のジュンク堂書店などなど様々だが、行くたびに、ここにある本をすべて読むことは絶対に出来ないのだなと感じる。むろん、アレクサンド…

神と紙、どっちのせいか?

塾の世界史の先生(以下先生)に「教科書を2冊並べて、比べ読みしてみるといいですよ」と言われたので、学校で使っていた山川出版社の『詳説世界史B』と、先生オススメの帝国書院より『新詳世界史B』を比べ読みしてみた。すると、同じ教科書なのに記述の仕方が…

「みんな」はどこにいる

50歳近くの先生曰く、80年代、松田聖子の楽曲は、ミリオンを達成していなくても「みんな」知っていたらしい。時が経つにつれ、ミリオンを達成した楽曲も、一部の人しか知らなくなり、いわゆるAKB商法のような本当にその音楽家(広義)のオタクしか楽曲を知らな…

日本史とか世界史とか

ブログの更新をすっかり忘れていた(受験生なのだし当然か)。自分は文系高校生で、世界史を選択しているのだが、これがとても面倒くさい。日々暗記に追われる中で、本を読んだり、ブログを更新する暇が無かったということで許して下さい。 世界史は社会科の選…

アウトサイダーを読んで:生きることを考える機会

アウトサイダー(上) (中公文庫)作者: コリン・ウィルソン,中村保男出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/12/20メディア: 文庫購入: 46人 クリック: 1,852回この商品を含むブログ (22件) を見る アウトサイダー、それは社会秩序の内側に留まることを拒…

読書と知識の問題

先日、授業でグループ討論をした時、自分が「〜〜みたいな事をこの前本で読んでですね」と言ったら「本かよ」「自分の意見じゃないんかい」と言われた。自分の発言も今思えばおかしいが、向こう方の発言でふと考えが浮かんだので晒してみる。 読書(別にネッ…

機関銃の社会史を読んで:何が人を殺すのか

機関銃の社会史 (平凡社ライブラリー)作者: ジョンエリス,John Ellis,越智道雄出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2008/02メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 35回この商品を含むブログ (15件) を見る 題名に反してかなり万人向け。著者、ジョン・エリスは、…

箱男を読んで:本物らしさとレトリック

箱男 (新潮文庫)作者: 安部公房出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/05メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 69回この商品を含むブログ (222件) を見る 縦横それぞれ1メートル、高さ1メートル30センチほどの段ボール箱。それを被る箱男をめぐる"ぼく"たちの…

映画は父を殺すためにあるを読んで:モラトリアムらず孝行せい

映画は父を殺すためにある―通過儀礼という見方 (ちくま文庫)作者: 島田裕巳出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/05メディア: 文庫購入: 149人 クリック: 3,950回この商品を含むブログ (53件) を見る 映画を、宗教学の概念である"通過儀礼"を通じて解体し…

レトリック感覚を読んで:書いている僕と、書かれている言葉との不機嫌な関係をめぐって

レトリック感覚 (講談社学術文庫)作者: 佐藤信夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 1992/06/05メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 128回この商品を含むブログ (61件) を見る レトリック、すなわち言葉を巧みに用いる表現の技法についてこの本は、書かれている…

第四間氷期を読んで:帰納から導かれる明日

明後日は模試 ブログの更新 前倒し 渾身の俳句(『模試』が青い春の季語)を詠んだところで、感想に移ろう。(思うところがあって内容を変えたら、お題から外れてしまった) 安部公房の本は、新潮文庫から出ている「壁」「R62号の発明・鉛の卵」を1回ずつ、「箱…

20歳の自分に受けさせたい文章講義を読んで:決意表明代わり

表現能力が重要視される世界になった。作文・小論文・卒論・ES・プレゼン等々、試される媒体を挙げ始めたらキリがない。そしてこれからもこの傾向は強くなるだろう。 そんな社会に生きる僕たちにとって、この本が役に立つか、と聞かれたら正直微妙だ。でも、…

「おたく」の精神史を読んで:情報時代に愛し合う男と女

最初に断るが、自分は「オタク」でもなんでもない。 涼宮ハルヒもけいおんも見たことはなく、エヴァンゲリオンは新劇場版を見たことがあるくらい。 強いてオタクポイントを挙げるとするなら、「ガンダムシリーズ」をそれなりに見ている位である。 そんな自分…

「葉隠入門」を読んで:男は死んでも桜色

『武士道といふは死ぬ事と見付けたり』という言葉を誤解していた。 高1の頃、純文学にかぶれて(今もかぶれているが……)三島由紀夫を読んでみようと思った事はあったが、どうにも読み進められなかった。「仮面の告白」は2回ほど挫折した覚えがある。 だがこの…